がんと戦うために体力を失うよりも、がんをおさえていくことで、ゆっくりとした人生をおくる
こいままで、がんの治療といえば、がんを消し去ることばかり考えてきたように思います。でも本当にそれが必要なんでしょうか?
たとえば、若くして癌になったとします。まだ子供も小さく小学生とします。そしたら、がんをとことんまで、抑えることがとても大切です。みなさんどんなことをしても助かりたい。この子の成長を助ける義務がある。そのように申されます。
しかし、これが、80歳にもなろうという方ではどうでしょう。がんと宣告されて、たたかうことだけがたいせつなのでしょうか?多くの患者さんは、痛みのない人生、できるだけ家にいる人生、家族に迷惑をかけない人生をえらびたいともうされます。
『先生! 80歳のおじいさんには、おじいちゃんの仕事があるんだい!』といわれた患者様がいました。仕事とは、お孫さんの前で、にこにこしていることなのです。最近は、両親がともに働いているので、自分のところにお孫さんが学校帰りにくる、そのことが仕事なのです。
では、その仕事を継続するには、どうしたらいか?
その答えとして、無理にがんとたたかわない方法もあります。
私の勤務する横須賀は、高齢者の多い町です。ですから、無理に戦わずに、がん休眠療法をのぞむひとがおおいのです。がん休眠療法とは、わずかな抗がん剤で、がんの進展だけをおさえてく治療方法を、この場合選択しています。
注意
当院で癌の治療をうける場合は、以下の条件をみたしいる方とします
1) 三浦半島在住の方
2) 近くにかかりつけ医のいる方
3) 泌尿器科学会の推奨するM−VAC療法などが、体力的に難しい方
注意
このホームページは、泌尿器科学会推奨の化学療法を否定するものでは
ありません。当院のある地域は、全国的にも高齢者が多く、癌の方は
通常の化学療法が難しいために、低容量抗がん剤を選択しております
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